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資産管理会社とは?設立するメリット・デメリットや注意点など

個人で多くの資産を所有している場合は、資産管理会社の設立を検討しましょう。資産管理会社を設立することで節税を図ることができる可能性があります。今回は資産管理会社の概要や設立するメリット・デメリット、注意点などについて解説 […]

個人で多くの資産を所有している場合は、資産管理会社の設立を検討しましょう。資産管理会社を設立することで節税を図ることができる可能性があります。今回は資産管理会社の概要や設立するメリット・デメリット、注意点などについて解説します。

 

資産管理会社とは?

資産管理会社とは、預貯金、不動産、株式などの資産管理を目的とする会社のことをいい、プライベートカンパニーと呼ばれることもあります。資産管理会社というのは会社法の種類ではなく、株式会社や合同会社などを設立し、その会社が資産管理の役割を持たせることになります。

 

資産管理会社は、商品の販売やサービスの提供などの事業活動を行いませんが、特に制限がある訳ではないので、事業活動と資産管理と両方を一つの会社で行うこともあります。

(関連記事)サラリーマンがプライベートカンパニーを作るメリット・デメリット

 

 

 

資産管理会社を設立するメリット

資産管理会社を設立するメリットには次のようなものが挙げられます。

 

メリット1:所得税や相続税などを節税できる

 資産管理会社を設立する最も大きなメリットは、うまく活用すれば節税が可能になることです。

 

 個人で不動産や株式といった収益が生じる資産を所有している場合、まず収益(所得)に対して所得税がかかります。所得税率は所得によって異なりますが、最高55%(住民税率10%を含む)となっており、30%程度といわれる法人税率(事業税率・住民税率などを含む)よりも高いものとなっています。

 また、相続や贈与で、次の世代が引き継ぐときに、相続税や贈与税がかかります。

 

 この点、子などを株主として資産管理会社を設立し、資産を移しておけば、相続が起こったときに承継の問題は生じませんし、相続税もかかりません。

 収益にかかる税金も、個人の税率より法人税の方が低いことや、法人の場合は所得の分散を図ることができることなどから、節税を図ることができます。

 

メリット2:配当にかかる税金を節税できる

 中小企業のオーナーなどで会社からの配当を個人が受け取ると、総合課税となります。

 一方、法人が受け取ると、受取配当金の益金不算入制度の対象となり、場合によっては税額をゼロにすることができます。

 

 

 

資産管理会社を設立するデメリット

資産管理会社を設立するデメリットには次のようなものが挙げられます。

 

デメリット1:会社を維持するための費用がかかる

 会社を設立すると毎年、法人税等の申告と納税が必要です。法人の場合は、会社が赤字の場合でも、毎年、住民税の均等割が7~8万円程度かかります。

 

 また、法人税等の申告を税理士に依頼する場合には、税理士に支払う報酬も必要となります。

 このため、あまり小規模の資産管理のために設立するとデメリットの方が上回る可能性があります。

 

デメリット2:資産を移管するときに税金がかかる

 元々、個人が所有している資産を資産管理会社に移すためには、個人から資産管理会社に対して資産の譲渡(売却)を行うことが必要です。

 売却時に個人に利益が出たときは、その利益(所得)が個人の所得税等の課税対象となります。多額の利益が出るような場合は、多額の所得税が発生します。

 

 また、資産が不動産である場合は、不動産を移転する際に登録免許税や不動産取得税などがかかります。

 

デメリット3:資産管理会社に溜まったお金は自由に使うことができない

 不動産の収益や株式の配当などを資産管理会社が受け取って、蓄積していった場合、その蓄積されたお金はあくまで資産管理会社のものですから、個人が生活や趣味などで自由に使うことはできません。

 

 個人が使うためには、資産管理会社から役員報酬等として受け取る必要があり、受け取るときに個人に税金がかかります。

 

 

資産管理会社を設立するときの注意点

 

資産管理会社を設立するときは次のような点に注意が必要です。

 

注意点1:会社設立時の株主構成に注意

 資産管理会社の株主構成をどのようにするかで、将来の相続税などの税金がどのくらいかかるか、誰がその会社を運営するか、が決まります。

 つまり、将来のことを見据えて、会社設立時の株主構成を決める必要があります。

 将来の承継のことまで決め切れていないのであれば、将来、余分に税金がかかる可能性はあっても、オーナー自らが株式の過半数を持っておく、ということは考えられます。

 

 

注意点2:資産を移管するときの取引価格に注意

 個人が所有している資産を、法人に売却する際の取引価格は、原則として時価が基準となります。取引価格を時価より高すぎる価格あるいは低すぎる価格に設定した場合は、想定していない税金が生じる可能性があります。

 時価が容易にわかる資産であればよいのですが、そうでない資産の場合には、税理士などの専門家から鑑定意見(評価)をもらうなどして取引価格が妥当であることを立証できるようにしておく必要があります。

 

 

注意点3:税金がどう変わるかに注意

 ここまで説明してきたように、資産を所有していると、運用時や承継時に税金がかかります。これらの税金のトータルが、資産管理会社を設立した方が安くなるのかどうかを検討した上で、安くなる場合に資産管理会社を設立しないと意味がありません。

 資産管理会社を設立して、資産を移管すると、元に戻すにも多くのコストがかかってしまいます。必ず設立前に税金のシミュレーションを行い、慎重にスキームを決定する必要があるでしょう。シミュレーションには様々な要素が絡んでくるため、税理士などの専門家に相談することも有効です。

 

 

資産管理会社の活用事例

(1)不動産オーナーのケース

 賃貸用のマンションを複数所有しているオーナーは、所得が高額のため、毎年多額の所得税等を納税していた。しかし、金融機関からの借入も多く、実質的に手元に残るお金は少なかった。

 

 このオーナーが、子を株主にして資産管理会社を設立し、所有している不動産を資産管理会社に売却。売却時に所得税や登録免許税、不動産取得税などがかかったが、相続税なども考慮したトータルの税金を大幅に減らすことができ、毎年の資金繰りの改善も図ることが可能となった。

 

(2)株式上場(IPO)を目指す会社のオーナーのケース

 数年後には株式上場を考えている会社のオーナー経営者が、上場後も保有し続ける予定の株式について、子を株主にした資産管理会社に移管した。現時点では売上や利益も少ないため、取引価格は低く、移管時の税金はあまりかからなかった。

 

 これにより、将来の承継を考える必要がなくなった。また、会社に利益が出て、配当を出すこととなっても、受取配当金の益金不算入により法人税等は生じない見込みである。

 

 

まとめ

資産管理会社の概要やメリット・デメリット、注意点などについて解説しました。資産管理会社はうまく活用すれば大きな節税を図ることができます。

 

みんなの会社設立を運営するみんなの会計事務所は、不動産オーナーや上場準備会社のオーナーなどの資産管理会社の設立を多数サポートしてきています。資産管理会社の設立をお考えの方はお気軽にご相談ください。

 

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