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起業が失敗する原因とは?起業で失敗しないために必要なもの

先輩起業家のセミナーや書籍から知識を得て、入念な準備をしたつもりで起業しても、全てが上手く行くわけではありません。一時的な経営不振程度であれば、修正行って持ち直すことも可能ですが、不振が長期化すれば、折角起業したにも関わ […]

先輩起業家のセミナーや書籍から知識を得て、入念な準備をしたつもりで起業しても、全てが上手く行くわけではありません。一時的な経営不振程度であれば、修正行って持ち直すことも可能ですが、不振が長期化すれば、折角起業したにも関わらず、廃業という選択肢を選ばざるを得ないこともあります。

 

起業が失敗し、廃業に至る原因は、資金不足や営業力不足など様々なものがあります。当記事では、起業が失敗する原因と、その対策について解説を行っているため、これから起業を考えている方は、是非参考にしてください。

 

 

廃業率はどのぐらい?

中小企業庁が公表している中小企業白書によると、個人事業主は、開業から1年後で約38%、3年後で約62%が廃業し、10年後では約88%が廃業と10年間生き残る個人事業主はわずか1割強と非常に低い数字です。法人の場合では、会社設立から1年後で20%、3年後で約37%が廃業し、10年後では約64%が廃業しています。

 

個人事業主に比べれば率として低いとはいえ、法人も会社設立から10年で過半数を超える数が廃業しており、起業して生き残ることがどれだけ難しいか数字から見て取ることが可能です。また廃業率が高い業種は、2021年のデータによると宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、小売業の順となっています。

 

一方で開業率は、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業、情報通信業の順で高くなっています。宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業の開業率と廃業率の高さが際立っており、非常に入れ替わりの激しく、生き残ることが難しい業種であることがわかります。

 

また宿泊業、飲食サービス業などの業種が開業率・廃業率ともに高いのに対して、製造業、運輸業,郵便業、複合サービス事業などは開業率・廃業率ともに低くなっており、堅実な業種であるといえるでしょう。

 

 

起業が失敗する原因

起業が失敗する原因は、業種や起業の時期などによっても異なってきますが、一般的には「資金の不足」「営業力不足」「組織崩壊」「黒字倒産」が主だったものして挙げられます。本項では起業が失敗する主な原因について、項目ごとに解説を行っていきます。

 

資金の不足

起業には、店舗や事務所の取得費用や人件費、広告費など様々な資金が必要となります。企業に当たり、十分な資金を用意したつもりであっても、収益の悪化や思いがけない支出が続けばあっという間に底をついてしまうでしょう。運転資金が足りなくなれば、仕入れもできず、事務所や店舗の家賃や光熱費といった維持費を支払うことも不可能になります。

 

また従業員を雇用している場合であれば、給与の未払いという事態にも繋がってしまいます。店舗や事務所の維持費用も払えず、給与も未払いのような事業主の下では従業員も働く気が起きるはずもありません。

 

仕入れも店舗の維持もできず、給与も支払えない状態では、事業を継続することは事実上不可能であり、資金の不足は廃業や倒産といった結果に繋がりやすくなっています。

 

 

営業力不足

起業を成功させるには、営業活動が不可欠となってきます。マーケットの需要を適切に把握し、需要に対して、どのようなソリューションを提供できるのかアピールすることで、認知度を向上させることが可能です。

 

どれだけ優れたサービスや商品を提供していたとしても、認知されていなければ、ユーザーに届くことはありません。そのため営業のノウハウが不足し、適切な営業活動ができないことには、売り上げの向上も見込めません。

 

売り上げが上がらなければ、当然に利益も上がらないため、営業力の不足は起業失敗の原因の1つとなっています。

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組織崩壊

起業は、必ずしも1人で行うとは限りません。他の創業メンバーと各々の得意分野を活かして協力し合いながら、経営を軌道に乗せるというケースは多々見られます。しかし事業が上手くいっていても、経営や事業拡大の方針、報酬といった様々な理由から、人間関係に対立が生じてしまう場合もあり得ます。

 

対立を上手く収めることができれば問題ありませんが、対立を上手く収められず、創業メンバー同士で袂を分かつという結果になってしまう事例も見られます。経営に当たって重要なメンバーを欠いた状態では、それまで上手く行っていた事業も暗礁に乗り上げてしまうことになりかねません。

 

 

黒字倒産

事業による利益は上がっており、損益状況としては黒字にも関わらず、起業が失敗に終わり、廃業や倒産に陥ったという事例も良く見られます。損益状況が黒字にも関わらず、廃業や倒産に陥る原因の多くは、売掛金の回収が間に合わないことによるものです。

 

サービスや商品の購入代金は、すぐに入ってくるものではなく、入金が翌月や翌々月、あるいは翌々々月以降になるという場合も多く存在します。そのため入金が間に合わないうちに、仕入れ代金や店舗の家賃、光熱費などの支払い期限が到来してしまい、黒字であるにも関わらず支払いができないという状態に陥ります。

 

仕入れ代金や家賃などの支払いが不能となれば、事業を維持することはできず、黒字であるにも関わらず、廃業や倒産に追い込まれるという結果に繋がります。

 

 

失敗しないためには何が必要?

起業を失敗させないためには、事前の資金準備や市場リサーチを入念に行い、資金不足や営業力不足という事態に陥らないことが大切です。また売掛金の回収サイクルを適切なものとし、黒字倒産を招かないことも必要となります。複数人で起業したのであれば、創業メンバーとの密な意思疎通を行い、できるだけ経営方針などで対立しないことも重要となってくるでしょう。

起業前の準備も大切です。下記の記事もぜひ参考にしてください。

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また、会社を成長させるためには会計や税金の知識は不可欠です。会計や税金のプロであり、多くの中小企業の経営をサポートしている税理士の知見を使って、会社を成長させることも考えられます。

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まとめ

当記事では、起業が失敗する原因について、その原因ごとに解説を行ってきました。なぜ起業が失敗するのかといった原因を知ることは、同時に起業を成功に導くヒントを見つけることにも繋がってきます。

 

起業後10年経過して生き残っている個人事業主や法人は、全体から見れば稀な存在となっており、起業を考えている方は、是非当記事を参考にして、10年20年後でも生き残れるような起業を行ってください。

 

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