会社設立して、会社を運営していくにあたっては様々な税金がかかります。今回は会社設立後に必要となる主な税金の種類について解説します。 会社にかかる税金の種類 会社にかかる税金の種類には次のようなものがあります […]
会社設立後にかかる税金の種類にはどんなものがある?
会社設立して、会社を運営していくにあたっては様々な税金がかかります。今回は会社設立後に必要となる主な税金の種類について解説します。
会社にかかる税金の種類
会社にかかる税金の種類には次のようなものがあります。
法人税、法人住民税、法人事業税(法人税等)
会社設立後は法人税がかかるということはご存知かもしれませんが、それ以外にも法人住民税(都道府県民税と市区町村民税)、法人事業税などがかかります。これらをまとめて法人税等といいます。
年一回、原則として、決算日の翌日から2ヶ月以内に申告し、納税をしなければなりません。この申告は、税務署・都道府県・市区町村の3か所に対して行います(東京都特別区内の場合は市区町村への申告は不要)。
法人税等は基本的には会社に利益が出たときにかかってくるものです。ただし、住民税には、利益にかかわらず、会社の規模に応じて一定額かかる税金(均等割)が設けられています。そのため、赤字であっても、住民税の均等割だけは納税しなければなりません。
また、一定の場合には、中間時点で、中間申告と納税が必要となります。
この法人税等の税率は、所得(利益)の金額によって変わってくるため一概には言えませんが、中小企業で利益が1,000万円程度までであれば、ざっくり30%弱と考えておくとよいでしょう。
消費税及び地方消費税
商品を販売したり、サービスを提供した際は、得意先に対して取引価格に消費税を上乗せして請求することになります。このとき受け取った消費税は、①会社が得意先から預かっているものとなります。
一方、仕入代金や経費の支払いの際には、同様に、仕入先等に対して、取引価格に消費税を上乗せして支払っているはずです。このとき受け取った消費税は、②会社から仕入先等に預けているものとなります。
決算等の際には、原則として、①会社が取引先から預かっている消費税から②会社が仕入先等に預けている消費税を差し引いた金額を納税することとなります。
また、法人税等と同様に、消費税も一定の場合には、中間時点で、中間申告と納税が必要となります。
消費税の小規模事業者の免税制度や簡易課税制度など様々なルールが設けられていますが、ここでは省略し、原則的な考え方のみを簡単に説明しています。
印紙税
印紙税とは、一定の契約書や一定額以上の領収書など、印紙税法で定められた一定の書類(文書)を作成する場合に、課税されるものです。
収入印紙を購入し、その文書に貼り付けて、消印を押すことで印紙税を納めたことになります。
例えば、商品の代金として現金10万円を受領し領収証を発行したときは、領収証に200円の収入印紙を貼付する必要があります。
なお、印紙税は紙の文書を作成した場合に課税されるものなので、内容は同じでも紙ではなくデータでやりとりをすれば印紙税はかかりません。
印紙税についてはこちらの記事も参考にしてください。
(みんなの経理部)収入印紙とは? 使い方と注意点について解説します
固定資産税、償却資産税
土地や建物といった不動産を所有している場合は、その評価額に応じて固定資産税がかかります。
また、機械や器具備品などといった資産を所有している場合は、年一回償却資産税の申告を行い、評価額が一定額以上となる場合には償却資産税を支払う必要があります。
事業所税
事業所税とは、人口30万人以上の都市において、一定規模以上の事業所等を設けている場合に課税される税金です。事業所等の規模は、事業所等の床面積と従業員数で判断し、床面積が1,000平方メートル超の場合と従業員数が100名超の場合に、それぞれ床面積と従業員数に応じて課税されます。
それなりに大きな規模の事業所でないと課税されないため、会社設立から間もないベンチャー企業では、事業所税の心配をする必要はないでしょう。
会社が従業員から徴収して納める税金
会社の税金ではありませんが、従業員が支払う税金を会社が従業員から預かって、税務署等に支払わなければならないものがあります。
源泉所得税
役員や従業員に対して給与を支払う際には、その給与の額等に応じて所得税を源泉徴収(給与からの天引き)する必要があります。源泉徴収した所得税は、毎月(納期の特例を適用している場合は6カ月ごと)、税務署に納めなければなりません。
住民税特別徴収
役員や従業員に対して給与を支払う際には、所得税の他に、住民税を特別徴収(給与からの天引き)する必要があります。特別徴収した住民税は、毎月(納期の特例を適用している場合は6カ月ごと)、対象となった役員や従業員の住所地のある市町村役所に納めなければなりません。
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ここで紹介したように会社設立後には様々な種類の税金がかかわってきます。ご自身での対応が難しいときは税理士と顧問契約をすることも考えるとよいでしょう。
(関連記事)会社設立したら顧問税理士は必要?顧問税理士のメリット
また、どのような形で会社を設立するかによって、会社設立後の税金も変わってきます。これから会社を設立するなら、設立準備の段階から税金のことを考えておくとよいでしょう。
「みんなの会社設立」は、税理士事務所である「みんなの会計事務所」が運営していますから、設立準備の段階から税金のことを考えたアドバイスをさせていたくことができますし、設立後の税務手続き、税務申告、税務相談もお任せください。
(関連記事)起業や会社設立について税理士に相談する5つのメリット
まとめ
このように会社設立後は様々な種類の税金がかかわってくることになります。税金は期限までに正しい金額を納めないとペナルティが課せられることもあります。必要な税金の種類を理解し、期限までに正しく納税することが重要です。困ったときは税理士に相談するとよいでしょう。